2014/5/29

紙の専門商社である竹尾が毎年開催している展示会、竹尾ペーパーショウ

高級紙に特殊印刷、めんどくさい加工がふんだんに取り入れられた作品が目白押しで、予算のないデザイナーやメーカーを歯ぎしりさせることに定評があるこの展示。いつもタイミングがなかなかあわないんだけど、今年は特に奥歯が砕ける出来映えとの評判を耳にしてしまい、予定の合間をぬって行ってきました。

で、紙フェチ的には展示ももちろんよかったのですが、今年は「SUBTLE」というテーマがいいなと思ったのです。

「SUBTLE」は「微妙な、かすかな、繊細な」というような意味。

今は「情報」を伝えるだけなら、デジタルの方が圧倒的に早いしコストも安いし、色々な意味で効率がいい。そんな中でも「紙」を使う意味はどこにあるのか。きっと、デジタル化されるときに四捨五入で切り捨てられてしまう「微妙」なものが大事だってこと、まだあるんじゃないですか?というメッセージが込められた、いいテーマだなと。作品を作る上でもイメージが広がりやすいし、もちろん「だから紙を使おうぜ!」という商売っ気もある。うん、いいテーマだ。納得しすぎて思わず図録も買って帰ってきた。

今年の展示は今日の20時までですが、興味のある方は来年の同じぐらいの時期にまたあるはずですので、そちらにぜひ足を運んでみて下さい。奥歯の弱い人は気をつけてね。