2015/8/18
こんなブログをやっていると、自分もやってみたいけどなかなかネタがなくて…などと相談されることがある。
まがりなりにも3年間、絵日記を毎日更新し続けた経験からいうと、人間生きていれば何かしらあるもので、ネタがないということはないと思う。とはいえ、そのことに気づくためにはちょっとしたコツがあるのもたしかだ。
私なりのネタ探しのコツはいくつかあるが、その中でも大事なのは脳を「退屈」させることである。
一般的に、アイディアを得るためには旅に出るとか、新たな刺激、非日常感を求める方向性の手法が提案されることが多い。しかし私は、これはむしろ逆なのではないかと思っている。
人間の脳ミソというものは、想像以上に能力がありあまっているものなのだ。常に泳いでいないと死んでしまう、まぐろみたいなもんだ。なので、脳ミソにとっていちばん恐ろしいのはエネルギーの行き場を失うこと、つまり「退屈」すること。移動中についついスマホをいじってしまったり、家に着いたらなんとなくテレビをつけてしまったりするのは、脳が無意識のうちに「退屈」を回避しようとしているからではないだろうか。
そこで、この手の暇つぶしで刺激を与えるのをやめてみるとどうなるか。退屈した脳ミソは、子供がおもちゃがなくても新しい遊びを発明するように、勝手におもしろいことを探そうとしはじめる。今まで気にもとめてなかったものが目に入ってきて、当たり前だと思っていたことが不思議に思えてくる。この作用を利用するのが、私なりのネタ探しのテクニックなのだ。
なので、無意識のうちについ手にとってしまうスマホを、本を、マンガを、ゲームを、いったん置いて、ぼーっとしてみるのもたまにはいい。自分は自分が思っている以上に、いろんなものを見たり考えたりしていることに、きっと気づけるはずだから。