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会社員としての私はずっと営業&マーケティング畑を歩んできたからか、あるいは単純にヒマだからか、パッケージやらキャッチコピーやら、とにかく人様の商品の売り出し方が気になって仕方がない。

最近気になったのは、「メリット」のリニューアルである。

「メリット」は、言わずと知れたリンスインシャンプー界の雄で、発売は1970年にまでさかのぼる。基本的に風呂に入ること(そして主に髪を洗って乾かすこと)がめんどくさい私は、2日に1回のペースで愛用している。その「メリット」が、今年の4月に全面リニューアルしたのだ。

中身も変わったみたいだが、興味深いのは商品についているPOPシールのコピーの変化。以前は「地肌スッキリ 髪サラサラ」というような、シャンプーとしての機能性(洗浄能力)を謳うものだった。現在はこれが、「1本で時短」に変わっている。

それを見て、「時短」。「時短」かぁ〜!と思ったのだ。

思い返してみるに、「時短」というのは元々「時短勤務」を表す言葉だった。Google検索の期間指定を使って調べてみると、2015年ごろからだろうか、「時短メイク」「時短レシピ」のように、「効率化」というポジティブな意味での使われ方がワッと増えてくる。

考えてみると、かつては「手間=愛情」という意識が根強く皆の中にあった。今でいう「時短」的なテクニックも、ズボラで手抜きだと、どこかで後ろめたく感じていた。それが女性の社会進出、共働き家庭の増加、働き方改革、ワークライフバランス、男性の育児参加などなど、とにかく色々な追い風があって、ここ数年で「時短・効率化=いいこと」という、価値観のパラダイムシフトが起きたのだ。

人間というのは、とにかく「ええカッコ」をしたがる生き物である。人に対してはもちろんのこと、自分自身に対してもそうだ。いや、むしろ自分に対してはごまかしがきかないから、一層気にするかもしれない。

だから、人にモノを売るためには、「ええカッコ」をさせてあげる「いいわけ」が必要なのだ。「自分へのご褒美」「特別な日に」「特別な人と」などはそのわかりやすい例である。

逆に、「これがあると手抜きできまっせ〜」「ズボラなあんさんにピッタリでっせ〜」みたいな言い方は、それが価値の本質であるにせよ、「いや私はそういうの必要としていませんしちゃんとした大人ですし(キリッ)」という無用な反発をよんでしまうので「上手く」ないのだ。

そこに颯爽と登場したのが、「時短」という素晴らしい「いいわけ」である。

たとえ手抜きやズボラであっても、「時短」と言えばあら不思議。仕事も子育ても家庭のこともおろそかにせず、時間と知恵を効率的に使ってキビキビと生きているワタシ、みたいな雰囲気が醸し出されてくるのだから。

家庭も子供も持っていないが、風呂に入るのすらめんどくさい私にとっては、まことに生きやすい世の中になってきたものだと、「時短」には感謝しきりである。各社、各メーカー、ぜひこれからも「時短」アイテムを世に出し続けて欲しいと、心から切に願っている。