2016/05/05

絵を描くのも好きだが、見るのも好きだ。必然的に、美術館にはよく足を運ぶことになる。そんな時に、個人的にあると便利と思うもの、必ず持っていくものについて書いてみたい。

黒い上着・・・美術館というのは、作品保護のために照明が暗く、また室温が低めになっていることが多い。夏でも寒いので、上着はあったほうがいい。その時に、できれば無地の黒いものを選ぶ。なぜかというと、照明が暗いと自分がガラスに映り込むからだ。白い服、柄の入った服だと反射で作品が見にくくなるが、黒なら影響が最小限におさえられる。

鉛筆・・・作品を見ていて気づいたことや後で調べたいことをメモしたり、構図をスケッチしたりしたくなる。でも、ボールペンやシャープペンシルはたいていの美術館でNG。だが鉛筆なら大丈夫、というところが多い。展示室に控えているスタッフの方にお願いすると貸してくれることもあるけれど、自分のを持って行けば確実である。

測量野帳・・・筆記具を持って行ったら紙も必要だ。メモ帳ならば各々なんでも気に入ったものでいいのだけれど、私は測量野帳を愛用中。表紙が硬いので立ったままでも書きやすい。また、大きさが展覧会のチケットをとりあえず挟んでおくのにちょうどいいのだ。

単眼鏡(ギャラリースコープ)・・・なくてもいいといえばいいが、単眼鏡(ギャラリースコープ)があると、肉眼では気づかなかった部分が見えることがあって楽しい。安い買い物ではないので躊躇するけれど、私は思い切って買ったよかったと思っている。

倍率はそんなに高くなくてよいが、暗い場所で使うのでレンズが明るいものを選ぶ。テーブル型の展示ケースなどを見ることもあるので、ピントが近くで合うとなおよい。あと、メガネをかけている人は「アイレリーフ」(覗く側のレンズと目がどれぐらい離れてOKかの目安になる)に気をつける。これが近すぎると、いちいちメガネを外さなければならないので面倒なのである。ビックカメラ、ヨドバシカメラのような家電量販店で取り扱っているので、必ず実物をのぞいてみてしっくりくるものを選ぼう(参考に、私は Vixenのマルチモノキュラー 4×12を使っている)。

スニーカー・・・鑑賞中は立ちっぱなしになるので歩きやすいものという意味もあるが、実は足音がしないというのが重要。ヒールなど床によってはカツカツ音が出るものは、他のお客さんの鑑賞の妨げになるので、避けたほうが無難。

イヤホン(もしくは耳栓)・・・一人で行くと、他の人の話し声が気になってしまって作品に集中できないことがある。そういう場面では、私はカナル型のイヤホンを、音楽等は特にかけずに耳栓として使っている。完全に音が遮断できるわけではないけれど、だいぶ気にならなくなる。

持ち歩きフォルダー・・・パイロットとリヒトラブのコラボ商品、持ち歩きフォルダーは、A4サイズの紙を半分のA5サイズで「折り目をつけずに」運べるスグレモノ。展覧会のチラシなどはそれ自体が素敵なのでキレイに持ち帰りたい…でもジャマになるからカバンはなるべく小さくしたい…という場面にぴったりなのである。

以上、あくまでも私の、現時点の、あると便利なものということで。人によってこれはいらない、イヤもっとこういうものが必要だ、というのはあると思うけれど、行楽シーズンだし、これから美術鑑賞はじめちゃおっかな!という方に、少しでも参考になれば幸いである。